高齢者等終身サポート専門行政書士の森です。
今回は、すこし違う視点からコラムを書いてみました。美術館で気づいた「伝える」ことの大切さ。行政書士が贈る、未来へのバトン。
ポーラ美術館
事務所開業前の6月初旬、箱根のポーラ美術館を訪れる機会がありました。ゴッホとその影響を受けた作家たちの作品が織りなす空間で、私はある不思議な体験をしました。
ボタンを押すと出てくる、おみくじのような紙切れに書かれていたのは、意外な言葉――「手話通訳」に関してでした。
一見、相続や遺言といった行政書士の業務とは無関係に思えるこの言葉が、なぜか私の心に深く響いたのです。
“Sign Language Interpreters Applying Hand Cream” ~「手話通訳者がハンドクリームを塗る」~
ゴッホの絵と「声なき声」
ゴッホの作品は、その鮮烈な色彩と力強い筆致で、私たちに多くのことを語りかけてきます。彼の絵は、言葉では表現しきれない感情や、彼が世界をどう見ていたのかという「声なき声」を、見る人の心に直接届ける力を持っています。
手話通訳もまた、声を持たない人々の想いや言葉を、手の動きと表情で丁寧に「通訳」し、人々の間に橋を架けます。それは、目に見えない心の内を、確かな形にして伝える尊い行為です。
「手」が紡ぐ、未来へのストーリー
そして、ふと思い出したのが、手話通訳の方が手のケアのためにハンドクリームを塗る姿です。手話通訳者にとって、手はまさに「命」を伝えるための大切な道具。その手を慈しみ、整えることは、プロフェッショナリズムの象徴であり、円滑なコミュニケーションへの配慮に他なりません。
この一連の体験は、私自身の行政書士としての役割と深く重なるように感じられました。(大げさかもしれませんが・・・)
相続や遺言といった「終活」は、まさに人生の最終章で、ご自身の「声」を未来へ託す作業です。それは、これまで紡いできた人生のストーリーを、大切な家族や愛する人たちに、確実に、そして穏やかに「伝える」ためのプロセス。しかし、そこには多くの専門的な知識や、デリケートな感情が絡み合います。
あなたの想いを「通訳」する行政書士として
行政書士である私の役割は、まさにこの「通訳」です。
法的な知識や手続きの複雑さを、ゴッホの絵が感情を伝えるように、あるいは手話通訳が「声なき声」を形にするように、お客様の想いやご希望を丁寧に伺い、法律という「言葉」で正確に、そして心に届く形で表現すること。それが、私が皆様にお届けしたいサポートです。
ご自身の意思を明確に伝える遺言書の作成。大切なご家族が争うことなくスムーズに引き継がれるための相続手続き。これらはすべて、あなたの人生の「声」を未来へ、確かな形と温かい心で「通訳」し、安心して次の世代へと「バトン」を渡すお手伝いです。
最後に
ポーラ美術館で得た気づきと、ハンドクリームが象徴する「手」への配慮。これらを胸に、私は行政書士として、皆様の「声」を未来へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。